Mitt lilla kök

北の果て,極少の台所から

ひっそりと来て去って欲しい年末年始

此処に来てどんどんコロナの感染者数が増加している。一時は感染者数も下降気味となり、このまま静かに終わってくれたらいいのに、という願いも虚しく増加が激しくなっているので、テレビを見ていても関係者の顔が険しくなりつつある。

「手を洗え。密を避けろ。距離をとれ。」

一生懸命叫んでいるし、街の中でもポスターなどで宣伝しているけど、誰が聞いているのだろう。この週末にはクリスマスイルミネーションのツリーの先端の星が点灯されたか何かで、ストックホルムや都会辺りのバーやクラブは酷い人混みだったらしい。

クリスマスマーケットも今年は皆中止の様な事だったが、何処かでは開催されてそれも恐ろしい人混みだったとニュースを見た夫から聞いた。

「2メートルあけろと指導はあるけど、あれはたった1センチだった」らしい。

老人ホームでもまた感染者は増えて来ているが、禁止していた面会を再開したからではない、職員からの感染だ、とのこと。

コロナは高齢者がかかる、若者はかからない、こういうことをもう信じている人は少ないだろう。子どもも気をつけなければならないのに、子どもたちの生活がコロナ以前と今で変わっている様には見えない。

学校帰りの子どもやティーンエイジャーを見ても団子のようにくっついて喋りながら歩いている。放課後学級の子ども達も見事に団子状態。教員は側にいるのに注意している様子もない。距離をとれどころの騒ぎではない。この国の女性の多くは介護施設で働いている。子どものいる人が殆どだ。その人達が家では子ども達と接し、職場で高齢者に接していると思うと怖い気がする。医療関係は別として、マスク着用者はほぼ5%くらい。その5%も海外からの旅行者ではないか。最近スーパーでは売り出しつつあるが、ほとんどしている人はいない。

日本ではワイドショーって無駄だなと思っていた。しかしここにいるとニュース以外で状況を知ることは難しい。積極的に新聞を読み、ラジオを聴き、テレビのニュースを見る人の割合は減っている。皆、状況を把握しているのか疑問に思うことがある。

コロナに感染し、死を覚悟したくらい酷かったとか今も後遺症に悩まされている、精神的にも参って立ち直れない、経済的に苦しくてどうしようもない、などそういう人達は現実に存在しているし、ニュースでも流れる。

ワイドショーは煽っているとか大袈裟だとか批判もあるが、今の私の状況ではここでもそういう番組をしてくれたらいいのに思うくらいだ。少しどれだけ怖いのか 大袈裟でもいいから注意を喚起してほしい。

夫も知人と話すが、皆余り深刻には考えておらず、自分はかからないと言う妙な自信が怖いという。ロックダウンを法制化するかしないか政府で議論されている様だが、議論している間も感染は広がり、人は亡くなっていることを受け止めてほしい。

感染するかしないか、運試しの様な不安定な状態が何時まで続くのか。考えると恐ろしくて、眠れない。

せめて今年は年末・年始のイベント感は忘れて、ひっそりコロナ収束のために静かに過ごすような風潮になって欲しい。これが終わればまたいくらでも楽しいことは出来るのだから。

悲観的過ぎると批判されるかもしれないが、あまりに変わらぬ状況に苛立っている。
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このポスターでどれだけの人が距離をとるのか?そして屋内のホームパーティーでどうやって?