Mitt lilla kök

北の果て,極少の台所から

秋の小旅行 テキスタイルの里へ

鬱陶しい天気が続く。秋というより初冬の足音が聞こえる。曇って風が時折り強まる。

気温も下がって来て、うっすら暖房をつけ始めた。太陽もどんどん低くなって、お昼を過ぎないと明るい!という感じはしない。雲もどんどん灰色になって下がってくる。

また閉じこめられた様な季節がやってくる。コロナは幸いにも今はだんだん落ち着いて来た様な気もする。毎日亡くなる方も一桁になっている。しかしもう高齢者は死に尽くしたのではと皆話している。ストックホルムでは老人ホームの空室が目立ち、待機時間なしで入居できるらしい。

反対に若者の感染者は増加傾向。外出禁止を出していた国々が解除してまたヨーロッパ全体が増加している。このウィルスはどう付き合っていけばいいのか。

例年なら今頃は帰省の切符も買って年末年始を楽しみに待つ時期なのに、今年はきっと無理だと諦めている。

 

せっかくの秋だ。楽しもうと遠出をした。

いつも通り思い立って出掛ける。せっかく出掛けるのだからよそ行きでも来ておしゃれしたいけど着替える時間も惜しいし、どうせコロナで帰宅したら全部脱いで洗濯するからいいかと普段着で。

行った先はテキスタイルの工場兼ショップ。Ekelund (エーケルンド)。テーブルクロス、キッチンタオルを主に作っている。450年前から続いている世界で一番古い織物会社といわれている。1850年からテーブルクロスの工場が始まり、王室御用達でもある。


f:id:kaalrabbi:20200928162709j:image

日本の平成天皇ご夫妻もここを訪れられてテーブルクロスをお求めになったらしい。

工場の見学もできる。工場は世界にここ一つなのに、世界中に輸出しているのでさぞかし大きいところを想像するが、結構こじんまりしている。ふきん、テーブルクロス、作るものサイズは決まっているから模様だけを違うものにして製造する。そんなに色々の機械が必要なわけではないからだ。工場内の写真撮影は禁止。


f:id:kaalrabbi:20200928162748j:image

私はここの商品が好きだ。ここでしか作ってないというのが一番ポイントが高いのと、模様も綺麗だし、何より丈夫だ。いつも両親の何処かへのお使いものにするためのものをここでリクエストされる。

最近は台所用品だけでは経営が難しいのか、マット、ひざ掛け、バスタオルなども作っている。私達もバスタオル、普段のタオルはここのものにしている。

昔は機織り機だけで織っていたから、模様も幾何学模様な決まったものが多かったのだろうが、今はコンピューターと連動して模様も自由自在。昔では考えられなかっただろうムーミンなどの北欧キャラクター柄、様々なクリスマスや復活祭などイベントに合わせた様々な柄が楽しめる。そして材質も綿、麻、竹繊維など色々な天然素材だけで出来ている。


f:id:kaalrabbi:20200928162823j:image

毎日食器を洗って拭く時に、ここの布巾を使うと120%自己満足に過ぎない事はわかっているけど、とにかく嬉しい。ランチョンマットや、ちょっとした敷物にも使っている。

その工場を見たり、ショップを見たり楽しく時間が過ごせた。気が向いた時に年に何回か訪れるけど、いつ来ても楽しめる。


f:id:kaalrabbi:20200928162909j:image

でも今年はコロナで他のヨーロッパからの観光客が来ないので、夏の掻き入れ時にも閑散としていたようだ。特にドイツ人に人気があるので、夏にはドイツ人がたくさん買って帰るのを見たこともある。

今だけではないけれど、特にコロナで楽しみが減って来ている今とこれからどんどん日が短くなっていく中で、家の中のもので工夫しながら明るく過ごせる様に、そんな時にテーブルクロスなどは一役買ってくれるありがたいものなのだ。

 

エーケルンドの後は、道中開いているセカンドハンドに立ち寄って、料理本を数冊買って帰宅した。

 

少しでも気持ち明るく秋冬を迎えたい。


f:id:kaalrabbi:20200928162935j:image

アイロンもせずに画像を上げるが、とりあえず引き出しから取り出したコレクションの1部😜