ワッフルの日
昨日3月25日は、ワッフルの日だった。
聖母マリアの受胎告知の日をお祝いしてワッフルを食べるそう。
「私達の母」を早口で言うと、ワッフルに聞こえるからワッフルを食べるとか。
今は簡単に専用の粉末を牛乳で溶いて、溶かしバターを加えて生地を作る、プラスチックの瓶に粉が入っていて、そこに牛乳を入れて振って生地を作ったり。
なかなか小麦粉から手作りという人は減って来ているらしい。
我が家は前の晩に生地を仕込んで、それを焼いた。ジャムも庭のベリー使ったものだ。
ワッフルは美味しい。この日に食べると、春が来ると感じる。
生クリームもおいしい。
食い意地が張って、いてもたってもいられない
突然ですが、フランクです。
今日はどうしても何か甘いものが食べたいと思ってしまったので、どうしようもなくなりました。
おかっぱがお菓子の本をその辺に散らかしているのが良くない。本を読み終わったら、その手で本棚にしまうということをすっかり忘れているいい加減な奴なのだ。
僕はクッキーでもケーキでもよかったのだけど、何でもイーストの買い置きが結構あったらしく「シナモンロール」を焼いてくれるらしい。「シナモンロール」はスウェーデンでは「カネールブッレ」というんだ。日本でも結構知られてきているスウェーデンでのお茶の時間を「フィーカ」というのだが、その定番のお茶菓子が「カネールブッレ」というわけさ。
毎年10月4日がカネールブッレの日として、その日は特に良く食べられているらしいよ。
イケアでも売っているだろうから、日本でもよく知られているのかなぁ。シナモンロールとカネールブッレの違いはシナモンロールにはアイシング、とろりと砂糖がかかっているけど、カネールブッレはパールソッケル、パラパラした大粒の砂糖がかかっているところかな。
発酵させて200度のオーブンで10分ほど焼いたら出来上がり。焼いている間はシナモンの香りで家中が一杯になるんだ。
今日は20個焼いたんだって。何日持つかな。
全部食べ終わったら、また美味しいのを焼いて欲しいなぁ。
次は何を焼いてもらおうかな。
お裁縫は瞑想時間
自分なりの気持ちの波があって、
時々お裁縫熱がたかまる時がある。
一時はエコバッグやポシェットに取りつかれ、一生懸命量産した。
一枚布で持ち手を縫いつけるより、裏地をつけて持ち手を付けるほうが、手間がかかっている様だがバッグ自体が丈夫になるし、さっさと縫えて案外手間なしだ。
たくさん縫ったにも関わらず、人様に何か差し上げる時に袋に入れて渡したり、エコバッグとしてプレゼントしたりで、殆ど手元に残っていない。
洋服も縫ってみようと、麻生地を見つけてはチュニックを何枚か縫った。これは結構楽しくて、同じデザインを着ている人はまずいないし、洗濯しても丈夫だし、気に入っている。去年はあまり暑くて涼しく過ごしたかったので ゴムウエストのスカートを2枚縫って、洗い替えで毎日交互に着ていた。
今は作業用エプロンを縫っている。エプロンは好きで以前から何枚も縫ったが、紐やらが面倒で何とかならないかと思ってたら、被りを発見。これが縫いやすい、着やすいで重宝している。
色々な生地で何枚か縫って、少しでも家仕事のモチベーションを上げていきたい。
小豆色、鳩サブレー柄が気に入っている。
お裁縫に集中すると雑念から解放される。
早や、如月が去って行く
今月は1月末に始まったイェテボリフィルムフェスティバルの流れもあって、映画をよく観た月だった。
映画館に行けないのは淋しいけれど、オンラインというのはこんなに便利で簡単に気兼ねなく自分の部屋で映画が観られる。何て素適なことなんだと改めて思った。
最終の1本は河瀬直美監督の『朝が来る』。子どもに恵まれない夫婦が特別養子縁組みをしてその子を育てるという話。内容はネタバレしないために触れないが、映画に映し出される風景に「ああ、日本だなぁ」と珍しく懐かしい気持ちになった。日差しや自然の風景から匂いまで感じとれる気がした。マンションの部屋の中や主人公の服装など当たり前だが、全てが、ああ日本だなぁと実感したのだ。主人公の女性のほっそりと小柄な感じ、その夫の一生懸命父親になろうとする姿は日本だった。繊細なのだ。動きより先に気持ちを感じることができる。とにかく懐かしい、海外の映画祭で外国人に日本を感じてもらうのに良い映画だったと思う。
フィルムフェスティバルが終わると恐ろしい寒波がやって来た。マイナス20度が連日続き、既存の暖房では間に合わず雪と氷の中おがくずをブロック状に固めた薪の様な物を買いに行って、それを燃やして家を温めたり。
今は2月と思えないほど暖かく、シジュウカラやその他の鳥たちも求愛ソングの時期となっている。
日もだんだん長くなり、高くなるので空も青い。白樺の木もうっすらと先が色付いて、芽吹く用意が始まっている。
春が始まるとテンポが倍速で進むのかと思うくらいに、早くなる。日もますます伸びていく。
春が来て素直に喜べる様に、ワクチンやら何やら頑張ってひと山越えたねと言える日が早くやって来ますように。
血が騒いだひととき
「冬物一気にセール価格から半額ですよ」
「あなただけに70%お引きします、今日だけ」
コロナの影響もあって、服飾店からしょっ中メールが入ってくる。今年は売れなくて大変らしい。ただでさえそんな洋服を買いに行くこともないし、店に入る時は流行チェックのみで財布の紐は締めたまま。さっさと出てくる。
そんな私が1年で一番張り切るセールが、
BOKREA 、本のセールだ。これは国を挙げての年間行事の一つであり、1920年代終わりに始まったという歴史的行事でもある。一時はその売り上げがクリスマス商戦より上回ったというくらい、皆心待ちにしている。
2週間くらい前くらいからカタログが配られ、どの本を買おうか財布と相談しながら書き出していく。
今年はいろいろ様変わりで、国は店に出向かずネットで購入することを推奨。それに乗っ取ってネットでの注文も無事に済ませた。数日で届くらしい。
小さい本屋さんは店に入れる人数が限られるので、事前に予約制にして密を防ぐようだった。何と言っても初日のみ朝7時に開店する。普段なら店の外に行列が出来るほど。
今年は店に行かない。そう決めてネット注文までしたのに、朝になるとそわそわする。
きっとあそこの本屋さんは人が少ないはず、もし多ければ中に入らず帰って来よう。
本屋さんの側のスーパーもチラシを見たら、食べたかった鮭が特価ではないか。鮭を買いに行こう!
そう思って行った本屋さんは、テープが張ってあったり、消毒薬が入り口に置かれていたり。しかしお客さんは3人だった。夕べからチェックしていた本を無事さっさと購入して帰宅。
大満足だ。
早くコロナの切りがついたら 本屋さんのはしごも思いっきり出来るのに。
買った本は色々。
一番読みたいのはレットランドの著者の本。ソビエト下のレットランドが舞台らしい。
料理本も買ったし、美味しいものも作って食べて、読書して。
しばらくは生活が楽しめそうだ。
本日の戦利品。
本屋さんも商売上手。レジ横にこんな可愛い柄のエコバッグがあれば、シジュウカラに惹かれて買ってしまう。
鮭もちゃんと買って来た。
たまには寿司が恋しくなる
私は毎日料理を作る。料理好きだと思われているだろう。確かに料理を作るのは好きだ。しかし、しんどい日もある、作りたくない日もある、もちろん全然アイデアが浮かばない日もある。
それでも作り続けるのは、
①日本の様に気の利いたお惣菜屋さんがない。
デパ地下の何て羨ましいこと。そして定食屋さんでもレストランでもこのご時世、テイクアウトがひしめいているはずだ。お弁当が手軽に買えることの素晴らしさ。スーパーのタイム割引でハイエナショッピングがしたい。お刺身買いたい。お寿司食べたい。
②テイクアウトの種類が少ない。
ピザ主流。中華、タイ、SUSHI があるがそれだけだ。誰が外国で全然違う原材料のSUSHI を結構な値段で買って食べたいだろうか。ピザもたまには美味しいであろうが、積極的に食べようとは思わない。メニューは恐ろしい程の数があるが、皆同じ気がする。
そしてもし買おうと思ってもテイクアウト屋さんまで遠い。時間かけて行って、また帰って来て食べるのであれば、家に留まってパスタでも茹でて何か適当に野菜でもベーコンでも炒めて食べた方が疲れない。
③既成品は味と塩分が濃い
夫は特に、私も塩分やら糖分、脂質などに注意しなければならない世代になった。テイクアウトのピザを買って食べた時、食後喉が渇いて仕方なかった。塩辛いのだ。血圧が急激に上がるのではないかと大袈裟なようだが怖くなった。ピザ用チーズ、ピザ用ハム、どれも100%ではない。チーズが何%で後は粉だったり油だったりで出来ていると知って、買わなくなった。
今日の晩御飯は何にしようか、朝起きて一番に考える。さっさと決まると一日楽しく過ごせるが、なかなか決まってないと憂鬱になる。
いざ、という時のお助けメニューを持っていれば少しは楽になる。にんにく、玉ねぎ、トマトの水煮缶さえあればパスタができる。ベーコン、ソーセージ、ツナ缶などいづれかがあれば上等だ。あとは炒飯。
残り物を全部小さく同じ大きさに切って、炒めればピッティパンナ。
また明日の朝になったら、晩御飯について考えるだろう。生きて元気でいる限り、これは続くのだ。
イーストさえあればピザは手軽にできて美味しい。
酒の力を借りるとは
デンマークへの旅行。毎年恒例でチケットが安くなる時を目掛けて、数ヶ月に一回は行っていた。コロナの為、昨年は夫の誕生日祝いに1度行ったきりとなった。
なぜデンマークが好きなのか。
人が大らかだからだ。スウェーデン人は法に沿って正確に法通りに進む。デンマーク人は法はあってもその時々臨機応変に対応する、という私個人が感じた相違。ええ格好しいのスウェーデン人とこだわりのない自然体のデンマーク人だろうか。ええ格好しいが苦手な夫と私は、自然体の方が伸び伸びするのでデンマークが心地いいのだと思う。まあ、ええやん、が通じる感じ。
そんなデンマーク映画がフィルムフェスティバルで公開された。私の憧れであり、アイドルであるマッツ・ミケルセン主演の映画だ。
タイトルは『Druk』、2020年製作。
日本でも公開されると信じて、ネタバレしないように気をつけながらあらすじに触れると、
4人の40代の高校教師達 、学校では生徒がやる気なく自分もやる気なく惰性で授業。家庭では子育て真っ最中であり、奥さんとまともに会話する時間もない。まさに生活に追われている。
そんな時、体内に0.05%のアルコールを入れれば、丁度良いハイの状態になっていい感じで人とも接することができる、陽気に雄弁になれる、との情報に4人はすっかり取り憑かれ、試すようになる。
そして色々な出来事が起こってくる、というのが簡単な筋だ。
スウェーデンでの評判は、
「デンマークの一つのアルコール文化だ」などと書かれていた。
デンマークはアルコールに寛大だ。以前も記したように、スーパーで簡単にいつでもアルコールは買える。酒売り場には試飲ワインが小さいプラスチックのコップと共に置かれていて、未成年じゃなければ誰でも試飲出来る。酒のセールもある。
だからスウェーデン人は羨ましくてしょうがない。私達は月曜から土曜の午後3時までしか開かない特別な酒屋に行かねばならず、スウェーデン全国いつでもどこでも価格は一切変わらない。セールなんてとんでもない。アルコール税は高いのだ。だからアルコールに関してははお行儀が良いように見せているけど、普段不満が溜まっている分、クリスマス、夏至祭などのハイシーズンは随分とお酒の過ぎる方々も多い。
夫とどちらがシステム的にいいのだろうかと議論したことがあるが、簡単に買えず値段が高いことは一定の抑止力になるが、酒屋に行くということがひと仕事になり、来るのが面倒だからちょっと多めに、と買って短期間で飲んでしまったりすると健康に悪い、などで落ち着いた。私はいつでも買える方がストレスなくいいだろうと思う。余談だが、ノルウェーはもう全く同じワインがスウェーデンの三倍くらいの値段で、それも同様特別な酒屋でしか買えない。国境にはノルウェー人目当てでスウェーデンの酒屋がせっかく大きな店舗に改装したのに、コロナで国境閉鎖となり誰もお客さんがいないような状態もある様だ。
映画の話からすっかりアルコールの話になってしまったが、最後映画に戻るとマッツ・ミケルセンは素晴らしい俳優だと再認識した。あんなにカッコいい、シュッとした男前が、本当に冴えない情けない中年男性を演じることが出来るなんて、上手だなぁとただただ感心。
デンマークの俳優さん達も、デンマーク映画やドラマを日々見ている成果が出て 、お馴染みさんを発見すると嬉しい気持ちになった。
マッツ・ミケルセンの華麗なダンスシーンは必見。手足が長い、スタイルがいい。
とにかく惚れ惚れするほどかっこいい。
4人のおじ様方、
このスーパーでお買い物されていた。
なんだか嬉しい。