朝早くからお友達とRörstrand 社やArabia社の陶器についておしゃべりしていた。
Rörstrand 、Arabia 、Gustavsberg は北欧の陶器の窯元だ。北欧に限らず欧州は言わずもがな多くの陶器の窯元がある。広くに渡って。
英国にはウエッジウッドを筆頭にエインズレイやロイヤルドルトンなど。ドイツはマイセン、イタリアはジノリなど挙げ出したらキリがない。
しかしそれらの窯元は独立している様で歴史をみれば皆国を超えてもどこかで繋がってる。
デザインも何となくこれは何処かで見たことがと思って確かめると別のところに殆ど同じデザインがあったり。
日本の婚礼家具がだんだん廃れていった様に、北欧もサルヴィースと呼ばれる食器セット一式を婚礼の時に持って行く文化はほぼ皆無になった。
そしてそれらを持って結婚した世代が亡くなって引き取り手のないサルヴィースがアンティークやヴィンテージショップで売られている。
そんなこんなで陶器の窯元は経営苦戦している。Gustavsberg 社はかろうじてスウェーデン国内での生産を続けているが、工場移転の話も最近はちらほら聞く。Rörstrand 社、Arabia 社は工場を2000年に入ってタイやベトナムなどに移転させた。そして単体で生き残るのが困難になってしまい、今はフィンランドのFiskars 社が主となってiittala も傘下に入れて大きなグループとなっている。
話を戻せば、昨日の朝のおしゃべりを夫に話していると休みの日はドライブに行きたくてうずうずしてるのに火をつけてしまった。
本当に運転が好きなのだ。どんな長時間ドライブでもご機嫌なのだ。
「今からRörstrand 博物館を見に行こう」
といった時には、コーヒーをポットに詰めてキャンプ用マグカップを持って出発していた。
雨が降っているから庭も出来ないし、まあいいかと思って出かけたのに段々晴れて来た。
延々と車を走らせ、途中スーパーに寄って菓子パンを買って適当な休憩所に車を停めてお昼兼お茶にした。皆休暇に入っている人が多いからキャンピングカーにたくさん出会った。
去年まですっかり外国ナンバーの車はいなくなり淋しい感じだったが、コロナ対策もすっかり緩んで昔の様に車の休憩所には外国ナンバーが並んでいた。ノルウェー、デンマークを筆頭にドイツ、オランダが続く。
博物館はパンデミック期間閉鎖されていたが、先月リニューアルオープンしている。
展示も以前とは少し変わっていて、作家別に分けられているコーナーを特に興味深く見た。
学芸員の方と日本でどのデザインが人気があるのか、昔の工場の話やデザイナーのあれこれなどを話し込んだ。
来月から夏休みに入れば併設されてるアウトレットショップもきっと賑わうだろう。iittaraアウトレットショップは正規の品物も勿論売っているが、セカンドラインを割引きで買うことも出来るし、バーゲンコーナーなどもあったり、ittara、Rörstrand 、ArabiaそしてFiskars の園芸用品や鍋、調理道具等が集められて特に観光客にはお土産を調達する良い場所だと思う。
朝お友達と話題になった「ミイのお母さん」のマグカップは当然売っている。マグカップは幾つ家にあるのかにはすっかり目を閉じて買ってしまった。可愛い。
ムーミンマグもアンティーク、ヴィンテージ市場では良い商品だ。色々柄はあるが継続しているのではなく年代によって変わるので、昔の柄が生産されなくなると高値になる。
「本年のムーミンマグ」が毎年クリスマス前に発売される。私は結婚した年だけ記念に残るので買った。しかしだんだんマニアが増えて昨年は発売と同時に売り切れたらしい。
オークションで何年かのムーミンマグが300万円以上で取引されてニュースにもなった。
Arabia社も商売上手で今年からは冬だけじゃなく2022年版夏のムーミンマグの販売を始めていた。勧められたが買わなかった。限定だから売り切れたら終わりらしい。
博物館の後は旧市街に出た。市場も少しずつ戻って来ていてパンデミック以前の半分くらい店が出ていた。花の苗も新しくて安いので喜んで買って来た。
古いパン屋さんでパンを買う。これは授業料。
自分で焼く時のために勉強になる。
一日遊んですっかり疲れたが、リフレッシュするのは楽しいし、少しずつ日常が戻ってきたのを体感して元気になった。
買って来たカップは早速フランクに占領された。
日本でも人気のモナミが一杯。古いのと新しいのと。
我が家愛用のモデルも展示されていた。エリザベス女王が訪問された時にプレゼントされたらしい。展示は女王の名前入り。
パンダン達にこれが欲しかった。
よく遊んだ。