Mitt lilla kök

北の果て,極少の台所から

ビーガンとかベジタリアンとか

「グルテンフリーのパンあります」

「ラクトスフリーの牛乳あります」

そんな貼り紙を、パン屋さんでもスーパーでもレストランでもよく見るなぁと思っていた。

それと同時にみるみるうちにベジタリアンからビーガンが、レストランでもスーパーでも幅を利かせて来た。

料理本の出版も増えて来た。

いろいろな商品が出てきて、

ビーガンソーセージとか、

ビーガンベーコンとか、ビーガンハムとか、

よく訳が分からなくなってきた。

内容は、肉を使わず豆とかキノコの粉末とかを肉の代用にしているらしい。

最近はIKEAのビストロでも、ベジタリアンピザとかベジタリアンミートボールとかメニューに並んでいる。

ベジタリアンミートボールってと思っていたら案の定、大御所の料理人の神様と言われているおじいさんコックさんが、

「肉でもないのにソーセージ、ベーコンとは何事か?」と非常にお怒りになって、

私もやっぱりなと納得した。

先に述べたグルテンやナッツ類などのアレルギーとベジタリアンやビーガンは異なる。

アレルギーは、食べると具合が悪くなったり、下手すると発作で命の危険もありうる。でもベジタリアンやビーガンは肉も動物製品も食べられるけど、自分の選択で食べない人達だ。

親がビーガンで子供にも強制して栄養失調になったというニュースもあった。

スウェーデン国は個人の選択肢は出来る限り尊重するという風潮があるので、給食にもしっかりベジタリアンメニューが存在する。

しかし最近になって、

ベジタリアンメニューは午後からの授業に差し障りがある、

子供が疲れきって授業にならない

ということから、ベジタリアンメニューは廃止の方向でという市町村が出てきた。実際年頃の女の子たちはダイエット感覚の様な風もある。

大人に至っては(子供の中にも)、本当に主義や意見を持ってベジタリアンやビーガンである人もいるが、「意識高い系」をアピールしたい人達のツールの一つで、ファッション化してるケースも多々ある。

日本食に野菜や魚料理が多いことは、肉食の国に暮らしていると強く改めて感じる。バランスがよく、健康的という評価は間違っていない。日本は海に囲まれているし、気候も暖かい。

北ヨーロッパは寒い。夏と冬の日照時間の格差が大きい。そんな中で古い時代から豚を育て、それは貴重な栄養源となって 冷蔵庫のない時代はソーセージやハムにして保存したり、日照時間が少ないため葉っぱの野菜は少ないので、根菜やキャベツをうまく保存しながら食べてきた。

書ききれないが、風土と食品、人の身体の作りに至るまで、それらは歴史的に作られたものであると思う。

私はあまり日本食は作らない。

正確に言えば日本のやり方で作る料理はある。例えば天ぷら。

日本の天ぷらの調理法だが、材料について日本と同じものを求めようとは思わない。それは同じものは手に入らない。そして手に入ったとしても高くて質が悪い。

今、大ブームの寿司は多くレストランが並んでいるが、絶対に食べたくない。

日本のごくごく普通の回転寿司が板前さんの本格高級寿司に感じられる程の違いと言えばわかっていただけると思う。

それならば、ソーセージを買ってきてじゃがいもを茹でて食べた方が何倍も美味しい。

それぞれの国や地域には、そこに合った食べ物があるし、それは理にかなったものであると思う。そして人間の身体もバランスよく栄養をとることが必要だと思うから、安易にファッションで偏った栄養の食事をとるのは、如何なものかと、今日もスーパーで

ビーガンソーセージのパックを見ながら思う。

ビーガンの人達から、大きなお世話と言われるだろうが。


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昔は家庭料理のナンバーワンと言われていた豚の足。

私はここに住む限りずっと食べ続ける。