Mitt lilla kök

北の果て,極少の台所から

わかり合うには時間がかかる①

園芸の雑誌を読んだり

テレビ番組をみるのが大好きだ。

よそのお宅のお庭拝見もとても楽しい。

 

丹精に整えられた庭園や色とりどりの寄せ植えなど見ると心踊る。どうやって植えたら綺麗な感じになるのか。とにかく考える。

 

でも植木にも必ずその時々の流行がファッション同様存在する。植木鉢に至っては本当に流行が毎シーズン変わって、園芸店、インテリア雑貨店はずらりと同じ色、同じ形が並ぶ。

 

流行を知るのは楽しい。でも人と同じものを植えるのはへそ曲がりな私にとって全く魅力がない。

古くてずっと今でも続いてるいる花や植物は何か。植物は流行より、その国その土地や気候に馴染んだものが育てやすい、と私は勝手にそう思っている。昔からそこで育てられている木や花が丈夫で一番なはずだ。

 

夫の母に聞いてみると

「ペラゴニア」

という答え。

ペラゴニアとはゼラニウムだ。そういえば夫の母の家のバルコニーにもぜラニウムは定番だった。

 

北の果てに移って来て、そこで出会って懐かしかったぜラニウム。それがここで偶然にも定番の花だったなんてとても嬉しかった。

 

最初の年は嬉しくてひたすら苗を買い、植木鉢もいろいろ買って来てどんどん植え付けた。それらを並べるだけできれいになった気がして満足していた。

 

日本では気候が良ければぜラニウムは越冬することが出来、次の年もまた花が楽しめる。母も冬の間は玄関に入れて越冬させていた。

しかしこの土地は冬はあまりに寒いので日本の様にはいかなさそうだ。

 

案の定、夏がだんだん去って行き、秋が来るとどんどん花は咲かなくなり弱々しくなって、ある日霜が下りるとすっかり枯れて終わってしまった。

枯れた苗を捨てるのは悲しかったが仕方ない。せっかく結構投資したのになぁと悔しかった。

もっと悔しかったのはテラコッタの植木鉢をそのまま外に置いて越冬させると、冬の間凍って春には割れてしまって使い物にならなかったことだった。


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つづく